抄録
日本語版 ISAAC(International Study of Asthma and Allergies in Childhood)調査用紙を用いて全国小・中学生気管支喘息の有症率調査をおこなった.対象者は小学1,2年生および中学2,3年生を各都道府県それぞれ1,200名以上となるように抽出した.小・中学生の喘息期間有症率はそれぞれ13.9%,8.8%であった.小学生の喘息期間有症率は男子で有意に高い結果となった.アレルギー性鼻結膜炎,アトピー性皮膚炎の症状をあわせると,小中学生とも約3分の1がアレルギー疾患を有している結果となった.47都道府県別の喘息期間有症率は小中学生とも最大で約2倍の差が認められたが,ばらつきは少なかった.