日本小児アレルギー学会誌
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原著
良好な管理を得ている気管支喘息児で検討した日本人小児の気道抵抗予測式
西藤 成雄
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ジャーナル 認証あり

2010 年 24 巻 1 号 p. 143-150

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抄録

目的:遮断法による気道抵抗測定装置(MicroRint®)が開発され,気管支喘息の早期診断や長期管理の指標として有望視されている.しかし本装置を用いた日本の健常小児の気道抵抗 (Rint)の標準値は確立されていない.本調査では,定期受診した非発作時の気管支喘息児のRintから年齢と身長による予測式を検討する.
対象と方法:2週間以上無症状の気管支喘息児において気管支拡張薬吸入前後でRint測定を行い,変動率が10%未満の症例における吸入前値を採用して,身長と年齢からのRintの予測式を検討した.
結果:対象の中で上記条件を満たした症例は63例.年齢の中央値は5.3歳,身長の中央値は109cmであった.年齢をx,Rintをyとした場合は y=-0.0529x+0.9552,身長をx,Rintをyとした場合は y=-0.0109x+1.8525 で表される線形回帰式を得た.この回帰式の決定係数 r2 はそれぞれ0.1656と0.2242であり,身長による予測式が高い相関を示した.
結語:Rintは身長との相関が高いことが報告されており,本調査においても同様の傾向が認められた.今後は健常小児を元にした予測式の検討が進むことを期待する.

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© 2010 日本小児アレルギー学会
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