日本小児アレルギー学会誌
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第46回日本小児アレルギー学会シンポジウム4 喘息と気道感染の接点
自然免疫に関与する遺伝子多型からみた気道感染と喘息
玉利 真由美広田 朝光
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キーワード: SNPs, 感染, 自然免疫, 炎症, 上皮組織
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2010 年 24 巻 1 号 p. 53-60

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抄録

近年,アレルゲンに対する免疫応答の始動には,病原体成分(PAMPs)と細胞障害成分(DAMPs)との協同作用が必要であることが明らかとなってきた.我々は自然免疫に関連する遺伝子群の多型について気管支喘息やその関連形質との相関を検討してきた.TSLPは樹状細胞によるTh2免疫応答を誘導するが,我々はプロモーター領域に存在するTSLPの遺伝子多型が気管支喘息の発症と相関することを見いだした.また,IL-18は感染や慢性炎症において,Th1およびTh2免疫応答を増強するサイトカインであるが,我々はIL-18の遺伝子多型が成人気管支喘息重症度と関連することを報告した.このIL-18の遺伝子多型はLPSで刺激した単球においてIL-18 mRNAのより強い誘導に影響し,機能亢進に働くことを見いだした.さらなる遺伝解析はアレルギー疾患のより新しい診断法や治療法,予防法の開発に貢献していくものと期待される.

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© 2010 日本小児アレルギー学会
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