抄録
我々は,アレルギー反応にはIgE抗体依存の「獲得型アレルギー」とIgE抗体非依存性の「自然型アレルギー」があり,IL-18とIL-33は「自然型アレルギー」の誘導因子であることを提唱した.特に,IL-33は自然型(好塩基球,マスト細胞,あるいは2型自然リンパ球)と獲得型(Th2細胞)アレルギーに関連する様々な細胞を刺激する結果,生体内で好酸球性炎症を誘導する.従って,IL-33は「自然型アレルギー」と「獲得型アレルギー」に不可欠な調節因子であり,自然型と獲得型のアレルギー疾患双方に対する治療標的として期待される.