抄録
病歴聴取は診療の基本であり,小児アレルギー疾患の診療においても詳細な病歴聴取は不可欠で臨床経過と各種検査から総合的に判断する.小児では患者本人である子どもに加え保護者から情報を収集し,重症度や原因抗原,悪化因子が異なる個々の症例において,エビデンスに基づいたテーラーメード治療を提供しなければならない.問診票は臨床研究で対象をリクルートしたり情報を収集したりする方法として使われているが,簡易で妥当性が示された質問票は診療においても有用である.本稿では小児のアレルギーの領域において,研究だけでなく日常診療にも利用可能な質問票と情報の収集について述べたい.