日本小児アレルギー学会誌
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手技編(診察)について
学校・園への食物アレルギー救急対応の指導
古川 真弓佐々木 真利赤澤 晃
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ジャーナル 認証あり

2014 年 28 巻 2 号 p. 249-256

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抄録

学校や保育所で救急対応を要するアレルギー疾患として食物アレルギーの即時型症状があげられる.その対応を適切に教職員に指導するうえで「チームとして動くWork as a team」「リスクを知るKnow the risk」「プランを作るMake a plan」「キットを用意するGet a kit」「プランを維持するMaintain your plan」の5つのポイントがあると考える.誤食事故予防の対策や緊急時対応の際に「チーム」として動くために明確な役割分担が大切である.食物アレルギーについての理解に加えてアレルギー児の正確な把握,事故が起きやすい状況の把握など「リスクを知る」ことが事故予防につながる.作成すべき緊急時の「プラン」については東京都の食物アレルギー緊急時対応マニュアルを例に解説する.また緊急時に必要なものをまとめた「キット」を準備し,これらの対応が緊急時に生かされるために継続的な教育とシミュレーションを行い「プランを維持する」.

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© 2014 日本小児アレルギー学会
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