2014 年 28 巻 2 号 p. 267-273
子供に向けた患者教育は,2, 3歳から行える.子供の治療に対する動機を高め,主体性を育てる患者教育が必要である.そのために,子供の特性と患者教育の理論やスキルを駆使した介入が望ましい.介入の手順として,最初に指導を受けるための心の準備をする.病態に対するイメージをもち,毎日の自己管理,セルフモニタリングの理解が一致するように指導する.病態は本人に病気に対するイメージをもてるようにする.そして,治したい気持ちを確認して治療方法,治療スキルを指導する.そして,本人が主体,養育者や医療者が支援者としての役割を明確にする.その後も継続的に治療手技やモチベーションの強化を計る.アドヒアランスの阻害要因も解決しながら,治療中断を予防する関わりが必要である.