【目的】アトピー性皮膚炎 (AD) 児の保護者に対してスキンケア指導入院を行い, 評価する. 【対象】当科外来を受診した治療に難渋しているAD患児の保護者49名. 【方法】当科で作成した2泊3日間のスキンケア指導入院を実行し, 入浴, 外用薬塗布手技に関して, スキンケアチェック表を用いて評価した. ADの重症度はEASI (Eczema Area and Severity Index) を用いた. また退院時にアンケートを行った. 【結果】EASIは, 入院時28.2点 (平均) で, 退院時15.6点, 1か月後は8.9点であった. 外用薬塗布手技に関して, 入院時に約8割の保護者が一人ではできなかった項目は, 「湿疹治療薬を適切な部位へ塗布できる」, 「適切量を塗布できる」 などで, 退院時にはほぼ習得できた. 退院時アンケートにおいて, 入院でよかったことに関して, 「使用量がわかった」 が85%であった. 【結論】外来診療でADの治療に難渋する患者の保護者に対して, スキンケア指導入院は有効であり, 退院1か月後も良好な皮膚状態の維持が可能であった.