アレルギー疾患に対するガイドラインが整備され, エビデンスに基づいたスタンダードな治療が全国どの医療機関でも可能になってきた現代においても, 偏った思想や宗教等に伴う治療拒否や, 民間療法, またインターネット等口コミで広まった根拠のない誤った治療方法等がいまだに蔓延しているのも事実である. また一方で, 貧困や, 家族の能力や病識が低く十分な養育, 治療ができていないケースもよく経験する. こういった, いわゆる『気になるケース』は, 一般的な診療以上の時間や配慮を必要とするため, なんとなく面倒であると感じ, 様子を見たり, 避けたりしがちである. できるだけ親の考えを否定せず, 親の気持ちに寄り添った治療を心がけ, 納得して治療を受けてもらうことが大切であるが, 一方で, 子どもの健やかな成長発達と相反することもあり治療に苦慮することもまれではない.
私たち医療者は『チャイルドファースト』を合言葉に, 必要であれば親の意向に反してでも子どもの利益を守ることを考慮することも大切である.