日本小児アレルギー学会誌
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原著
喘息の幼児を育てる母親が認識する育児ストレスと家族機能の関連
土師 しのぶ
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ジャーナル 認証あり

2018 年 32 巻 2 号 p. 241-248

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抄録

 【目的】喘息をもつ幼児の母親が認識する育児ストレスと家族機能および社会的背景との関連を明らかにする.

 【方法】病院, クリニック, 自助グループにて, 喘息または喘息性気管支炎をもつ未就学児の母親に自記式質問紙への回答, 回答後の郵送を依頼した. 調査内容は, 基本属性, 喘息の状態, 家族機能, 育児ストレスであった.

 【結果】回答は51名 (回収率85.0%) から得られた. 喘息コントロールは, 47.0%がコントロール不良, 重症度は35.3%が中等症以上であった. 育児ストレスのハイリスク群は15.7%おり, 家族機能低下のカットオフ値を超えた割合は41.2%であった. 重回帰分析では, 母親の高年齢, 高学歴, 子どもの重症喘息, 役割と情緒的関与領域の家族機能低下が育児ストレスの上昇に関連していた.

 【結論】高年齢, 高学歴の喘息児の母親は育児ストレスを感じやすく, 喘息を軽症化し, 役割や情緒的関与領域での家族機能の改善により, 喘息の幼児の母親の育児ストレスを軽減できる可能性が示唆された.

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© 2018 日本小児アレルギー学会
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