2018 年 32 巻 4 号 p. 674-689
【目的】保育所職員が感じているアナフィラキシーショックの対応に対する知識不足や不安感・自信のなさを軽減し, アナフィラキシー対応の救急処置体制を整備することを目的としたアナフィラキシー初期対応研修プログラムを実施し, その効果を検証する.
【方法】研修を受講した保育所職員を対象に, Kirkpatrickの4段階評価測定モデルを用いて研修前・研修後・研修6か月後にアンケート調査を実施した.
【結果】155名から回答を得た. 保育所職員のアナフィラキシー対応に関するネガティブな意識は, 研修前と比較して研修後, 研修6か月後に有意に軽減されていた. 「一般向けエピペン®適応」 の13の症状について研修前後, 6か月後に, 「息がしにくい」 以外のすべての症状において有意な差が認められた. シミュレーション訓練後, 保育所の救急処置体制の改善点が具体的に抽出され, 研修6か月後は具体的な改善が行われていた.
【結論】シミュレーション訓練を組み込んだ研修プログラムは, 保育所職員の知識・技術の向上と維持, 救急処置体制の改善を促進した.