日本小児アレルギー学会誌
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原著
卵殻を含有するグラウンド用白線粉によるアナフィラキシーの小児例
五十嵐 瑞穂鈴木 大地秋山 聡香小花 奈都子川口 隆弘林 健太大場 邦弘
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キーワード: 卵アレルギー, 卵殻, 白線
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2020 年 34 巻 3 号 p. 366-369

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抄録

卵殻を含有するグラウンド用白線粉によるアナフィラキシーの小児例を経験した.卵アレルギー,アトピー性皮膚炎の既往がある6歳男児.運動会の練習中,白線がついた手で顔をこすった後,蕁麻疹,咳嗽が出現した.原因に卵殻を含有するグラウンド用白線粉を考え,母の判断で両上下肢,後頸部に白線を再度接触させた.接触5分以内に喘鳴と呼吸苦および接触させた部位と顔面に発赤,蕁麻疹を認めたため,抗ヒスタミン薬を内服させ,当院を受診した.受診時(内服後約1時間),皮膚症状と呼吸苦は消失していたが,聴診で呼気終末に喘鳴を聴取した.SpO2は100%であり,経過観察とした.当該製品の性状解析を行った結果,オボアルブミン濃度は20μg/g以上,粒子径は0.5~1000μmの範囲で分布,約10%は5μm以下であった.以上から,当該製品が接触抗原および吸入抗原となり,ほぼ同時に経皮および経気道的に吸収・吸入されたことで,即時型アレルギー反応を呈し,アナフィラキシーの定義を満たしたと考えられた.

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© 2020 日本小児アレルギー学会
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