日本小児アレルギー学会誌
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シンポジウム 5:COVID19 が小児アレルギー疾患に与えた影響を考える
小児の新型コロナウイルス感染症の疫学とワクチン
岡田 賢司
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キーワード: 小児, COVID-19, 重症例, ワクチン
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2024 年 38 巻 1 号 p. 65-70

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抄録

世界保健機関(WHO)は新型コロナワクチンの接種推奨を2023年3月28日に更新した.その中で,健康小児(生後6か月~17歳)に対するワクチン接種は優先順位が低いとして,国ごとの状況を加味した上で小児へのワクチンの必要性について検討することを奨めている.

わが国では新型コロナウイルス感染症(以下,COVID-19)の感染症法上の位置づけが,2023年5月8日に5類感染症に変更となり,感染者の全数届出や濃厚接触者への行動制限は廃止された.COVID-19対策が緩和されつつある社会情勢を受けて,日本小児科学会では,国内の小児に対するワクチン接種の意義について再検討した.

国内小児に対するCOVID-19の脅威は,依然として存在することから,これを予防する手段としてのワクチン接種は,学会としての推奨は変わらず,生後6か月~17歳のすべての小児に新型コロナワクチン接種(初回シリーズおよび適切な時期の追加接種)を推奨したことを紹介した.

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© 2024 日本小児アレルギー学会
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