2025 年 39 巻 5 号 p. 371-378
【目的】保育施設の食物アレルギー管理状況について調査,解析する.【方法】名古屋市天白区内の58保育施設にアンケートによる調査を実施した.【結果】回答を得た33施設(公立保育所5,私立保育所24,幼稚園4施設)のうち,生活管理指導表は60.6%(公立保育所100%,幼稚園0%)で利用されていた.アレルギー管理研修は87.6%(公立保育所100%,幼稚園25%),緊急時対応のロールプレイは60.6%(公立保育所100%,幼稚園0%)の実施率であった.アドレナリン自己注射薬の使用など判断の不安は42.4%(公立保育所20%,幼稚園100%)であった.生活管理指導表と緊急時マニュアルの両者を活用していない施設は研修実施率が低く,緊急時対応への不安が高かった.【結論】生活管理指導表の利用は60%で,特に幼稚園での普及率が低かった.生活管理指導表の活用と緊急時マニュアルの策定は研修機会の増加と緊急時対応の不安解消につながるため,生活管理指導表の利用の啓発や医療機関と連携した研修体制の確立が望まれる.