日本小児アレルギー学会誌
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原著
広島県での食物アレルギー児に対する食物経口負荷試験の実態と今後の在り方
樋口 公章村上 洋子松本 千奈実岡野 里香加藤 恭博菅井 和子杉原 雄三平田 修藤原 倫昌岡畠 宏易
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2025 年 39 巻 5 号 p. 416-422

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抄録

【目的】広島県の既報で,開業医で食物経口負荷試験(OFC)の実施率が低く,誘発リスクに対応できる医療環境,施設間の連携が必要とあった.今回現在の広島県でのOFCの実態と課題,今後の在り方を検討する.

【方法】広島県小児科医会全会員(258名)を対象に,Webアンケートを実施した.

【結果】回収率49.6%.開業医63%,勤務医34%.日本アレルギー学会専門医14%.自院でOFCを行っている(施行群)41.1%,条件が合えば行いたい(希望群)21.9%,行わないが36.7%だった.OFCの対象基準は,勤務医の方が開業医より重症例,特異的IgE高値例を対象としていた.OFCの実施に前向きな施行群と希望群では,今後の在り方としてリスク別に広く行うことを67%が望んでいた.

【結語】OFC実施に際し,開業医では個々の基準があり,勤務医では自身の経験,患者の重症度に依らず,行わざるを得ない状況にあると予想された.今後の広島県でのOFCの在り方として,患者,医療者側双方の層別化の検討が課題となる.

OFCに前向きな群(施行群・希望群)は全体の63%を占め、うち67%(施行群64%、希望群71%)がリスク別のOFC実施を希望する一方で、非施行群の多くは集約化を支持していた。各群の実情を踏まえ、まずは前向きな群の意向を反映し、患者の重症度、医療者の体制、双方を層別化したOFCの推進が課題である。 Fullsize Image
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