日本小児アレルギー学会誌
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原著
巣蜜によるアナフィラキシーを契機に診断に至ったローヤルゼリーアレルギー小児例
吉川 英樹
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ジャーナル 認証あり

2026 年 40 巻 3 号 p. 239-244

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抄録

蜂蜜は一般にアレルゲン性が低いとされるが,蜂蜜摂取によるアナフィラキシーが稀ながら報告されている.今回,巣蜜摂取後にアナフィラキシーを呈し,ローヤルゼリー(royal jelly,RJ)アレルギーが判明した10歳男児例を経験した.症例はアトピー性皮膚炎,気管支喘息,スギ花粉症を有し,巣蜜摂取30分後に眼瞼浮腫,結膜充血,全身性の蕁麻疹,喘鳴,呼吸困難感,顔面蒼白を呈した.巣蜜の皮膚プリックテスト(skin prick test,SPT)は陰性であったが,皮内テストおよび食物経口負荷試験(oral food challenge test,OFC)は陽性であり,市販RJカプセルによるSPTおよびOFCも陽性であった.一方,市販蜂蜜によるOFCは陰性であったことから,原因は巣蜜中のRJ成分,あるいはRJと巣蜜との交差反応性が示唆された.蜂蜜アレルギーはキク科花粉による報告が多いが,RJ感作の関与も考慮すべきである.本症例は,巣蜜およびRJ摂取が重篤なアレルギーを引き起こし得ることを示す小児例であり,診療において蜂蜜やRJ含有食品のリスクに留意する必要がある.

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