抄録
通常の治療に抵抗して発作を反復する重症・難治性気管支喘息児に対して, 1日1~3回, 電動式ネブライザーを使用したDSCG液1A (2ml)+β刺激剤 (salbutamol 吸入液または procaterol 吸入液) の定時吸入療法 (regular use) は, 発作の予防と臨床症状の改善に非常に有効であった. 本療法施行前1か月と施行後1か月の臨床症状が, 軽度以上改善67.7%, 中等度以上改善38.7%, 前年同時期との比較でも軽度以上改善76.2%, 中等度以上改善47.6%と. 良好な結果だった. 本療法は重症喘息児の発作予防に極めて有効な方法であり, さらなる重症化を予防する可能性をも示唆した.