2023 年 39 巻 4 号 p. 227-235
経皮的心房中隔欠損閉鎖術が国内で始まり,約20年を迎えようとしている.現在では,開胸のいらない低侵襲な治療法として,幼児から高齢者まで幅広い年代で標準治療として施行されている.対象は,二次孔型の心房中隔欠損であり,一次孔型,静脈洞型,冠静脈洞型は適応外である.また二次孔型でも欠損孔の位置や大きさによっては対象外となるため,経食道を含めたエコーでの詳細な診断が重要になる.現在,国内では3種類のデバイスが使用可能で,その特徴を十分理解したうえで,重大な合併症となる心侵食や脱落に十二分な注意を払い治療にあたる必要がある.