日本小児循環器学会雑誌
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小児および先天性心疾患における集中治療の感染管理・神経管理の原則
松本 正太朗
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2023 年 39 巻 4 号 p. 179-191

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抄録

先天性心疾患の管理,特に周術期管理において感染管理と神経管理は大きな役割を占めている.個別性の強い先天性心疾患の循環管理や呼吸管理と異なり,感染管理・神経管理の原則は,ユニットに入室している患者全体に一律に適応される.また,医師だけでなく多職種の関与を必要とすることが特徴である.種々の医療関連感染において,有効で継続可能なバンドルによる予防,病原体・感染経路・宿主の3要素に加えて緊急度と重症度に基づく治療が必要である.神経管理において,管理目標の設定,妥当性が保証された評価ツールによる客観的評価,評価に基づく滴定が求められる.これらを最適化するために,各集中治療室の実態に合わせたバンドル・プロトコルの検討,確実な実施・モニタリング,加えて定期的な見直しと改善が必要である.

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© 2023 特定非営利活動法人日本小児循環器学会
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