抄録
外胚葉異形成症は,無(減)汗症,減毛症,無歯症を3大主徴とする症候群である。低年齢時より歯科的管理を行っている減汗型外胚葉異形成症をもつ4症例(症例3, 4は兄弟),計4人の両親と勉強会およびアンケートを行い,全身的かつ口腔内の問題点の抽出を行った。
1. 汗腺の減少により発汗が少ないため,耐熱性が低く容易に体温が上昇し,暑いときにスポーツを行うことが難しいことを,再度確認できた。
2. 両親が抱く顔貌の審美的な不安に対し,インプラント治療等も考慮に入れ,審美ならびに咀嚼・構音機能の回復が図れることを提示し両親の将来への不安は軽減された。
3. 食事アンケート結果では,食べにくいものに肉類が挙がっている。また,食べ易いものはパン・麺類であり,食べにくいものは,口当たりが悪いものであることから口当たりの良い形状に改善することが必要と考えられた。