小児歯科学雑誌
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日本人上下顎第二乳臼歯副溝に関する形態学的研究
松原 清
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1981 年 19 巻 1 号 p. 51-70

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抄録
上下顎第二乳臼歯咬合面における副溝の状態を形態学的にとらえる目的で,日本人小児(2歳6カ月-3歳6カ月)より採得した超硬石膏模型のうち,Dahlbergの上顎大臼歯咬頭表示法の4型に該当する上顎第二乳臼歯男女計152歯,またGregory-Hellmanの分類によるY5型に該当する下顎第二乳臼歯男女計146歯を用い,副溝の出現様式と頻度ならびに主溝への落ち込みについて性別を加え検討したところ次のような結果を得た。
上顎第二乳臼歯においては,paracone域で5種,metacone域で4種,protocone域で6種,hypocone域で3種の副溝を認め,その出現様式は基本型,分離型,接合型および2 種の副溝の結び合いがあった。また副溝が落ち込む主溝はI溝, II溝, III溝, IV溝, IV1溝,Fc,Faのいずれかであった。
下顎第二乳臼歯においては,protoconid域では4種,metaconid域で8種,hypoconid域で4種,entoconid域で5種,hypoconulid域で3種の副溝を認め,その出現様式は基本型, 類型, 接合型および2 種の副溝の結び合いがあった。また副溝が落ち込む主溝はI溝, II溝, III溝, IV溝, V溝, Fc1-Fc2のいずれかであった。
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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