抄録
大阪歯科大学附属病院小児歯科外来で,アミノ安息香酸エチルが主剤のビーゾカイン・ゼリーの表面麻酔効果をinactive placeboを対照に,3歳から19歳までの男女102名で検討した。そのうちビーゾカイン・ゼリー62例,Placebo 26例が解析対象となった。
1)ビーゾカイン・ゼリーの表面麻酔効果は有効率74.2%,Placeboの有効率は50.0%で,両剤間の局所麻酔効果には有意な差が認められた(U-test,X2-test)。
2)全身的ならびに局所的副作用は全例において全く認められなかった。
その結果,ビーゾカィン・ゼリーは麻酔発現時間が短く,ゼリー状の剤型のため薬剤の流出がなく操作性が良好で,使用時の違和感が少ないことから小児歯科領域における表面麻酔剤として有用性の高いものであるといえる。