小児歯科学雑誌
Online ISSN : 2186-5078
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吸指癖防止薬の臨床的効果について
深尾 正小出 武近森 槙子森谷 泰之稗田 豊治中村 弘之池尾 元三朗
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キーワード: 吸指癖, 吸指癖防止薬
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1988 年 26 巻 4 号 p. 814-821

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抄録
咬合関係に悪影響を及ぼすと考えられる吸指癖の消去法の1つとして,吸指癖を有する患児39名に対し,マニキュアタイプの吸指癖防止薬を患児の該当する指の爪に塗布し,吸指癖防止効果を判定したところ,以下のような結果を得た.
1)吸指癖の消失は22名(56.4%),減少は13名(33.3%),無効は4名(10.3%)であった.
2)吸指癖の消失した22名のうち,4名に再発が認められた.
3)吸指癖の消失までの日数は1日以内が5名,3日以内が6名,1週間以内が6名,そして1週間以上が5名であった.
4)本剤の使用によって4歳児では47.0%,5歳児では38.0%,6歳以上の患児では83.3%の吸指癖が消失し,増齢的に効果が高まることがわかった.
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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