小児歯科学雑誌
Online ISSN : 2186-5078
Print ISSN : 0583-1199
ISSN-L : 0583-1199
小児歯科開業医院における初診患児の実態調査
品川 光春品川 知通子
著者情報
ジャーナル フリー

1992 年 30 巻 1 号 p. 194-201

詳細
抄録

初診患児の実態を調査するため,開院3年経過後の1987年6月から1988年8月までに来院した男児498名,女児502名,計1,000名について,初診時の問診表,新患記録ノートおよび診療録に基づいて検討した結果,以下のような結論を得た。
1)平均年齢は4歳4カ月であった。
2)主訴は齲蝕60.3%,疹痛14.3%,フッ化物塗布10.2%,歯並び5.0%,検診4.1%,ブラッシング指導2.0%,外傷1.6%,シーラント0.6%,その他1.9%であった。
3)歯牙の異常は,全体の11.2%の患児にみられ,その種類は癒合歯3.6%,先天性欠如歯1.9%,石灰化不全歯1.8%,過剰歯1.6%,着色歯1.0%,短1小歯0.8%,その他0.5%であった。
4)口腔習癖は,全体の29.4%の患児にみられ,その種類は指しゃぶり42.7%,歯ぎしり25.7%,咬爪癖15.8%,咬唇癖5.8%,舌癖4.1%,口呼吸3.2%,その他2.6%であった。
5)歯列および咬合の異常は全体の41.9%の患児にみられ,その種類は前歯の前突23.4%,前歯部反対咬合16.7%,開口14.4%,下顎の叢生10.7%,1~2歯の反対咬合7.9%,切端咬合7.4%,上下顎の叢生5.6%,前歯の過蓋咬合5.3%,側方交叉咬合2.3%,その他6.3%であった。

著者関連情報
© 一般社団法人 日本小児歯科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top