1992 年 30 巻 5 号 p. 956-963
クラウンディスタルシューを使用したとき,咬合力によって,クラウンディスタル を用いて解析し,変位および相当応力の変化から検討を行った結果,以下の結論を得た。
1. クラウンディスタルシューに咬合力が加わることにより, クラウンディスタルシューは,遠心で下方に変位し,ディスタルシューの遠心端がもっとも大きく変位することを認めた。
2.クラウンディスタルシューに咬合力が加わることにより,クラウンディスタルシューのクラウンとディスタルシューの連結部分でもっとも相当応力が高くなることを認めた。
3.クラウンディスタルシューに咬合力が加わる位置が,クラウンとディスタルシューとの連結部分に近いほど,変位および相当応力が低くなることを認めた。
4. クラウンディスタルシューは, クラウンとディスタルシューとを鑞着して作製するのではなく,むしろ鋳造して一塊型とするほうが脱離,脱落および変形が少ないと考えられる。