小児歯科学雑誌
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Kabuki make-up syndromeの一症例
細矢 由美子
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1993 年 31 巻 1 号 p. 121-129

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抄録
Kabuki make-up syndrome (KMS)の女児1例の歯科治療を経験した.
本症例では,KMSの臨床像の特徴である特異顔貌,低身長,皮膚紋理異常,骨格異常,精神薄弱のすベての所見がみられ,種々な全身的奇形を合併していた.
歯科所見としては,歯牙先天性欠如(B B,_??__??__??_),すベての乳歯に対するエナメル質減形成,上唇小帯異常,高口蓋がみられた.上顎第2乳臼歯と下顎乳犬歯以外のすベての歯牙では,近遠心的歯冠幅径が小さく,上・下顎ともに歯列弓幅径が小さかった.terminal planeは,両側mesial step typeであり,前歯部及び臼歯部反対咬合と開咬がみられた.
初診時のdef歯率は27.8であり,乳臼歯部の咬合面もしくは咬合面と頬面がC0-C2の齲蝕に罹患していた.
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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