小児歯科学雑誌
Online ISSN : 2186-5078
Print ISSN : 0583-1199
ISSN-L : 0583-1199
Intraoral Fluoride Releasing Deviceのヒトエナメル質に及ぼす影響に関する研究
小出 武山賀 まり子稗田 豊治
著者情報
ジャーナル フリー

1993 年 31 巻 1 号 p. 25-30

詳細
抄録
米国のSouthern Research Technologiesで作製されたIFRDを入手し,in vitroでIFRDのF徐放能を90日間測定したところ,90日目でも徐放量は減少せず,安定したFの徐放を示すことが明らかになった.In vitroで30日間IFRDを作用したヒトエナメル質へのF取り込み量は対照群と比べ増加した.さらに,同面の耐酸性について検討したところ,30日間IFRDを作用したヒトエナメル質の耐酸性は対照群と比べ有意に高くなっていた.また,30日間IFRDを作用した後,脱灰時にもIFRDを作用したヒトエナメル質の耐酸性はさらに高くなっていた.以上のことから,IFRDは,エナメル質に強い脱灰抑制能を付与させることが明らかになった.
著者関連情報
© 一般社団法人 日本小児歯科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top