抄録
Shwachman症候群は,乳児の下痢症,先天性膵外分泌機能不全,骨髄機能障害,発育遅延を伴う疾患である。今回,著者らは本疾患の1症例に遭遇したので,その全身的および歯科的所見などについて検討した。
1)患児は10歳8か月の男児で,全身所見として,先天性膵外分泌機能不全および先天性好中球減少症が認められた。
2)初診時の身長111cm,体重22kgで,同年齢の小児と比較して身長・体重ともに低いことが認められた。
3)口腔内所見として,乳歯および永久歯にエナメル質形成不全,歯肉の炎症および下顎永久切歯の動揺が認められた。