小児歯科学雑誌
Online ISSN : 2186-5078
Print ISSN : 0583-1199
ISSN-L : 0583-1199
小児の歯肉に関する臨床的研究
-上顎乳前歯部歯肉の歯口清掃前後の血流量の変化について-
嘉藤 幹夫中井 浩司萩原 智子大道 士郎佐伯 克彦石井 信行浜本 景子南出 恭子筒井 睦酒井 良子西川 亮子大東 道治
著者情報
ジャーナル フリー

2000 年 38 巻 3 号 p. 481-487

詳細
抄録

小児の歯肉に関する臨床的な研究として,今回著者らは,レーザー血流計を用いて小児の歯肉部の血流量を測定し,血流量が歯肉の状態や症状にどのような影響を及ぼすかを探求した。その結果,次の結論を得た。
1.上顎乳中切歯間の血流量は,乳中切歯と乳側切歯間よりも多かった。
2.女児の血流量は,男児よりも少なかった。
3.歯肉の歯口清掃により血流量が少なくなった。
4.歯口清掃で出血した場合には,血流量はより少なくなった。
歯肉の血流量の測定は,正常な歯肉の状態を把握したり,歯ブラシでの歯口清掃による歯肉炎の改善を判定するために有効であると考えられる。

著者関連情報
© 一般社団法人 日本小児歯科学会
次の記事
feedback
Top