小児歯科学雑誌
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歯内歯が原因となった外歯瘻の一例
山本 誠二壺内 智郎仲井 雪絵中藤 尚子松村 誠士下野 勉
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2002 年 40 巻 1 号 p. 166-170

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抄録
今回,著者らは歯内歯が原因と考えられるオトガイ部に発生した外歯瘻の一例に遭遇したので報告する。
患児は,初診時年齢8歳11か月でオトガイ部腫瘤を主訴に当科を受診した。顔貌所見より,オトガイ部に腫瘤が認められた。口腔内診査およびエックス線所見より,右側下顎中切歯に齲蝕等は認められないが根尖部に病巣らしきエックス線透過像が認められた。また,同歯は歯内歯と思われるエックス線所見が得られた。臨床所見より,歯内歯に起因した外歯瘻との診断のもと,感染根管治療を施し,経過観察を行った。初診より約2年後にオトガイ部の外歯瘻および右側下顎中切歯根尖部の病巣は消失しており,経過良好である。
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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