小児歯科学雑誌
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有限要素法による小児期のスポーツ外傷時の応力解析
下顎骨損傷へのマウスガード装着の効果について
佐伯 克彦嘉藤 幹夫大東 道治
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2002 年 40 巻 4 号 p. 683-692

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抄録

小児がスポーツ時に顎顔面領域への損傷を受ける機会は多い。顎顔面領域における外傷のうち約1割がスポーツ時の受傷である。外傷は,上顎前歯部の損傷ならびに下顎骨骨折の頻度が高くなっている。そこで,小児のスポーツ時の下顎歯および下顎骨の損傷に注目し,下顎歯にマウスガードを装着した場合の損傷様式を有限要素法にて解析し検討した。その結果,
1.マウスガード装着により,下顎歯に対する外力の影響が少なくなることが認められた。
2.マウスガード材の厚みが増すほど,下顎歯に対する外力の影響は少なくなるが,逆に,下顎頸部で外力の影響が高くなることが認められた。
3.マウスガード正中部の荷重では,下顎頸部で外力の影響が低くなることが認められた。
4.マウスガード側方部の荷重では,下顎頸部で外力の影響が高くなることが認められた。以上の結果より,マウスガード装着により,歯に対する外傷予防の効果を認めたが,下顎頸部への影響も考慮すべきであることが示唆された。

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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