小児歯科学雑誌
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小児歯科待合室の環境検査
紀田 晃生大須賀 直人岩崎 浩水島 秀元宮沢 裕夫
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2003 年 41 巻 4 号 p. 719-724

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抄録

近年,B型,C型肝炎,MRSAをはじめとする感染症による院内感染が問題視されている.
今回,著者らは診療室の入り口となる小児歯科待合室付近の環境検査を定期的に評価し,以下の結論を得た.
1.一般用培地では夕方に2倍程度多くコロニーが認められた.また,患者数とコロニー数との比較において関係はみられなかった.
2.一般用培地では遊技場エリアにコロニーが多く,エアコン吹き出し口に最も多く認められた.
3.MRSA用培地では,朝より夕方にコロニーが多くみられ,エアコン吹き出し口に多くの偽陽性コロニーが認められた.
4.偽陽性と判定したコロニーをスライドラテックス凝集反応による同定を行った結果では,すべてが陰性であった.

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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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