抄録
核家族化の進行,母親の就業の増加,さらに学校週5日制の導入は,子ども達の生活に変化を来たしている.それに伴い,小児歯科に来院する患者の診療予約時間の要望についても変化が生じている.そこで,今回,患者および保護者が希望する診療予約曜日および時間について調査を行った.その結果,予約を希望する曜日については,どの学齢の小児においても,平日よりも土曜日を希望する者の数が多かった.これは園や学校を休ませたくない,塾に通っているためとする理由に加えて,学校週5日制の導入によって土曜日が休日になり,学業に支障を来さない土曜日に通院したいとする患者および保護者の希望が強くなったためと思われる.
今後は,患者・保護者の希望する曜日,時間帯を考慮した予約体制を検討して行く必要があると思われた.また,土曜日の診療時間の変更などの見直しが必要であると考える.