2006 年 44 巻 1 号 p. 31-36
女性歯科医師の社会に果たしている役割を捉えるため,日本小児歯科学会会員および中部地区の某大学歯学部卒業生(有効回答数445名,回収率49.4%)を対象に,就業状態および社会的行動をアンケートにより調査した。
その結果,以下のことが明らかになった。
1.ほとんどの者が就労しており,1日8時間以上働く者と以下の者がほぼ同数であった。
2. 70%以上の者が既婚者であった。また子どものいない者が約30%あり,子どものある者では子ども2人が多く,全体の平均では,一人当たり1.5人であった。
3.学会群では約半数の女性会員が歯科医師会に入会していたが,某大学卒業生では半数以下であった。全体では約半数が何らかの役職に就いたことがあったが,自発的ではなく,順番あるいは依頼されて引き受けたものであった。
4.研修については,時間の許す限り参加したいと考えていた。
5.PTAや町内会の役職については,経験したものの割合は低かった。