小児歯科学雑誌
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本学小児歯科外来における定期診査についての意識調査
松本 弘紀角田 初恵原田 利佳子赤松 順子青木 玲子坂本 悦子四役 裕美関根 真理子田中 光郎
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2006 年 44 巻 3 号 p. 409-415

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抄録
歯科における定期診査の重要性を啓蒙し,多くの方々に広く受け入れられるようにするために,定期診査に関する意識の実態を知ることを目的として,患児の保護者271名を対象にアンケート調査を行い,次のような結果を得た。
1. 92%の保護者が定期診査に満足していた。
2.「適切と思われる所要時間」は30分が最も多かった。
3.「適切と思われるリコール間隔」は2~3か月間が最も多かった。
4.歯みがき指導が「非常にわかりやすい」と回答した人は,定期診査に「非常に満足している」という回答が多く,わかりやすい歯みがき指導が定期診査の満足度を増す要素であった。
5.定期診査に期待することは「虫歯予防」「検診」が多く,「食生活指導」に対しては期待度が低かった。口腔の健康管理には,定期的なプロフェッショナルケアを受けるとともに,家庭における規則正しい食生活や口腔衛生習慣などのホームケアが重要であると考えられる。今後は,定期的口腔管理の重要性を啓蒙し,さらなる歯科保健行動への意識を高めていく必要がある。
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© 一般社団法人 日本小児歯科学会
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