主催: 一般社団法人 日本体育学会
会議名: 日本体育学会第67回大会
開催地: 大阪体育大学
開催日: 2016/08/24 - 2016/08/26
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本研究の目的は、バスケットボールのドリブルカット時における視覚探索方略について明らかにすることであった。本実験は女子学生37名の実験参加者により構成され、バスケットボールの競技歴により2群を設定した。熟練者群は大学バスケットボール部に所属する19名であり、非熟練者群はバスケットボールの競技歴のない18名であった。事前にバスケットボール経験者によるドリブル映像を撮影し、高さとテンポが異なる9種類(普通×普通、普通×速い、普通×遅い、高い×普通、高い×速い、高い×遅い、低い×普通、低い×速い、低い×遅い)のドリブル映像を作成した。実験課題は、ドリブル映像を観察しながらドリブルカットができると判断した時点で、利き手親指によるボタン押しで反応することであった。その結果、普通×普通条件におけるドリブルカットまでに要した時間(ドリブル映像呈示からボタン押しまでの反応時間)とボタン押しまでの注視時間の割合については、熟練度による違いはみられなかった。注視項目については、非熟練者と熟練者ともに、ドリブル腕周辺およびボール軌道上周辺に多くの視線を向けていることが明らかとなった。