日本体育学会大会予稿集
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第67回(2016)
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一般研究発表(03) 体育心理学
03心−24−ポ−13 「身につけたい力・つけさせたい力」の経験年数による違いの検討
ミニバスケットボール部所属児童と保護者への調査から
*生野 勝彦東山 明子
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p. 121_3

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抄録

 スポーツ少年団ミニバスケットボール部所属児童29人(6歳~11歳)と保護者28人を対象に「身につけたい力・つけさせたい力」についてアンケート調査を行った。活動初期段階の児童は技術・技能の向上に強く意識が向くが、経験年数が増すと技術・技能向上と同等に健康・体力の向上が意識されるようになり、友人・社交の欲求充足やバスケットボールの楽しさの享受等のチームワークを形成する帰属意識の高まりも見られるようになった。これらは競技に必要な持久力等の身体能力や精神力への理解が経験年数の増加に伴って高まったためと考えられる。一方、保護者は活動初期段階では楽しさの享受や健康・体力の向上を意識するが経験年数が増すと精神面の強化をより意識した。これらからミニバスケットボールに参加する児童の活動初期段階には基礎練習を通して体力の向上を図り、簡潔なプログラムによる充足感が得られる内容にすること、経験年数の増加に伴い共通理解しやすいチームプレイを取り入れ、競争とチームワークに意識を持たせることが重要であることが示唆された。

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© 2016 一般社団法人 日本体育学会
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