日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
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第67回(2016)
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一般研究発表(08) 測定評価
08測−24−ポ−03 受動的筋力発揮における握力の測定
*久保田 浩史岡 将志谷口 貴章山本 貴大滝 優里花
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p. 224_3

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抄録

 筋力発揮には、能動的に自らが筋力を発揮する場合(能動的筋力発揮)と、外力に抵抗して受動的に筋力を発揮する場合(受動的筋力発揮)がある。前者は通常の筋力測定であり数多く行われているが、後者に関して、外力に対して筋が伸ばされながら筋力を発揮する伸張性筋力発揮や、外力に対して拮抗するように筋力を発揮する受動的な筋力に関しての検討は少ない。本研究の目的は、最大握力と受動的筋力発揮における握力を比較することとした。被験者は健康な若年男性15名とし、最大握力および受動的発揮握力の測定には、把持力測定器(竹井機器工業株式会社製)を用いた。受動的発揮握力測定においては、被験者が固定された握り棒と測定器の把握部を一緒に握り、把握部に接続されたワイヤーをモーターによって巻き取り、握りを保持できなくなった時点で測定終了とし、その際の最大値を受動的発揮筋力として評価した。その結果、最大握力が平均50.0 ± 4.9kgに対して、受動的発揮握力は平均57.8 ± 7.8kgで、受動的発揮握力は、最大握力の平均1.16倍であった。また、個人差が最大握力に比べて、受動的発揮握力の方が大きかった。

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© 2016 一般社団法人 日本体育学会
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