日本体育学会大会予稿集
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第67回(2016)
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一般研究発表(14) 介護福祉・健康づくり
14介−25−口−05 高齢者の継続的なリズムダンス活動はアンチエイジングを可能にするのか?
*岸本 卓也春日 晃章坂井 智明
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p. 349_2

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抄録

 本格的な高齢社会を迎えたわが国では、加齢に伴う体力低下や機能障害の予防及び身体活動能力の維持増進に関して質の高い研究成果に基づく保健対策が求められている。本研究では、岐阜県T市が推奨するリズムダンスユニットへ所属の高齢者64名のうち、2015年と2016年の体力測定に参加した64~80歳の女性高齢者22名を対象とした。そして継続的なリズムダンス活動が体力の維持、増進にいかなる効果があるのか明らかにすることを目的とした。測定内容は、棒上バランス、長座体前屈、立位ステッピング、脚筋力、握力、体格および体組成であり、分析には対応のあるt検定を用いた。分析の結果、全身反応時間において有意な向上が認められた。また棒上バランス、長座体前屈、脚筋力、握力では有意な低下は認められなかった。一方、立位ステッピングのみ加齢に伴う有意な低下が認められた。この結果からリズムダンス活動は、体力の維持や著しい低下を防ぐ効果があると示唆される。また様々なテンポの曲や複雑な振付を仲間と合わせる中で切り替えや体の軸を保つ動作が養われ、これらのことがバランス能力や筋発揮反応時間の短縮に好影響を及ぼしていると推測される。

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© 2016 一般社団法人 日本体育学会
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