日本体育学会大会予稿集
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第68回(2017)
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一般研究発表(05) バイオメカニクス
05バ−10−口−11 クロール泳の浮き上がり局面におけるドルフィンキック後に使用するキックの種類が泳速度に与える影響
*武田 剛酒井 紳高木 英樹
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p. 145_2

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抄録

 競泳競技はスタート台やプール壁をけることで得られる速度が泳ぎ(ストローク動作)よりも高い。この高い速度を維持する目的で、自由形種目では完全水没状態でドルフィンキックやフラッターキックを使用し、ストローク動作(クロール泳)に移行する。競技会において選手が使用するこのキックの種類は、ドルフィンキックのみとドルフィンキック後にフラッターキックを使用するタイプに分けられる。このドルフィンキック後に使用するフラッターキックの影響を明らかにすることを本研究の目的とした。対象はよくトレーニングを積んだ大学生男子競泳選手8名とした。実験参加者にはプール壁からの水中スタート後のキックの種類をドルフィンキック後フラッターキック(試技①)、ドルフィンキックのみ(試技②)の2種類で実施してもらった。選手の水着に自発光型防水LEDマーカーを貼り付け、画像分析法(2次元DLT)によって選手の泳速度を算出した。試技①のフラッターキックの使用によって有意な泳速度の低下が確認され、クロール泳の浮き上がり動作におけるフラッターキックの使用は大きな減速を招くことが明らかとなった。

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© 2017 一般社団法人 日本体育学会
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