日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
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第68回(2017)
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一般研究発表(09) 体育方法
09方−09−ポ−54(104) 小学校の体育授業におけるラート運動の導入に関する検討
*本谷 聡高橋 靖彦堀口 文相原 奨之松浦 佑希
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p. 238_3

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抄録

 ラート運動は、合成樹脂で覆われた2本の同じ大きさの鉄製リングが6本のバーで溶接された器具を活用して行われ、そのリングの中に入って回転することで空中での回転や浮遊する感覚を体験できる。また、器具を回転させる際は、身体の平衡感覚や位置感覚が必要とされ、様々な身体的効果が期待される。近年、教育現場である中学校や大学の授業において実践され、興味を持ちながら楽しく実践できたという肯定的な結果が報告されている。本研究では先行事例のない小学校においてラート運動を実践し、その後の内省調査(5件法)から体育授業への導入に関する可能性を検討することを目的とした。調査対象者は小学5年生37名で、体育の実技授業でラート運動を実施し、実施した運動の興味度と危険度に関する内省調査を授業終了後に行った。回収率は89.2%であった。その結果、全体の授業評価として興味度は5.0±0.0(5;とても楽しい)で、危険度は4.6±0.6(5;全く危なくない)であった。さらに、安全管理に関する具体的な課題も確認されたが、小学5年生において危なさを感じることなくラート運動を楽しみながら実施できる可能性が確認できた。

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© 2017 一般社団法人 日本体育学会
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