日本体育学会大会予稿集
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第68回(2017)
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一般研究発表(03) 体育心理学
03心−10−口−10 競技スポーツにおける不安・緊張を和らげるユーモア表出に関する研究
*藪中 佑樹菅生 貴之
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p. 93_1

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抄録

 競技スポーツ場面では様々な目的のユーモア表出が見られる。本研究では、他の選手の不安・緊張を和らげることを目的として使用されているユーモア表出の因子構造を明らかにし、競技スポーツ場面での「不安」を含む「競技意欲検査(SMI)」6因子との関連性を検討することを目的とした。予備調査として、運動部所属の大学生・高校生323名(男子:295名、女子:28名)を対象に、ユーモア表出の具体的な内容について自由記述の調査を実施し、14個のカテゴリーに分類した。続いて、集団スポーツの運動部に所属する大学生・高校生194名(男子:153名、女子:41名)を対象に、上記14カテゴリーに自身の経験や塚脇ほか(2009)による3カテゴリーを加えた合計17カテゴリーを質問項目化した「ユーモア表出に関する調査」と、「SMI」6因子について質問紙調査を実施した。その結果、ユーモア表出は、遊戯的ユーモア表出、攻撃的ユーモア表出、不適合ユーモア表出、の3因子で構成されており、SMIにおける「冷静さ」が高い選手には「攻撃的ユーモア表出」「不適合ユーモア表出」を、「闘志」の得点が高い選手には「遊戯的ユーモア表出」を行うことでリラックスできることが示唆された。

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