日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
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第69回(2018)
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シンポジウム
大学におけるアダプテッド・スポーツ教育 その2
三木 由美子
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p. 56_1

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抄録

 次期学習指導要領では、「特別支援教育の充実」が明記され、体育の授業においても特別な支援の必要な児童生徒に対する合理的な配慮の提供やインクルーシブな体育の実践が求められている。また、2020年のオリンピック・パラリンピック東京大会の開催を契機とした「心のバリアフリー」の推進も進めていく必要がある。そのため、体育を担当する教員は、特別な支援が必要な児童生徒に対して適切な体育・スポーツ指導・支援を行うためアダプテッド体育・スポーツの知識と技術を学ぶことが必須であると思われる。一方で、各大学におけるアダプテッド体育・スポーツに関する授業の教育課程上の位置づけ、履修対象、教育内容・方法、シラバスなどは大学ごと、担当者ごとに異なっており、統一性がないという現状がある。昨年度は、アダプテッド体育・スポーツの担当教員が複数いたり、教育課程において複合的、段階的に複数の関連科目を設置できたり、大学の経営戦略の中に位置づけられていたり、学部全体の理解や協力が得られやすいなど、比較的恵まれた環境や資源において先進的な試みを行っている大学のアダプテッド体育・スポーツの現状を把握し、情報共有するとともに、課題や授業を構成するための要素などについて検討した。そこで今年度は、比較的大規模ではなく、地域のニーズと関係が深いと思われる大学からの話題提供を受け、アダプテッド体育・スポーツに関連する科目における教育課程上の位置づけ、シラバス、指導の工夫、教育環境や資源などの課題について検討したい。

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© 2018 一般社団法人 日本体育学会
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