日本体育学会大会予稿集
Online ISSN : 2424-1946
ISSN-L : 2424-1946
第70回(2019)
会議情報

11 体育科教育学
11教-12-口-41 わが国の大学のスポーツ推薦入学試験制度にみる「スポーツメリトクラシー」に関する研究
*小野 雄大梶 将徳
著者情報
会議録・要旨集 フリー

p. 309_2

詳細
抄録

 2019年3月に、日本の大学スポーツの統括組織としてUNIVASが発足した。これからUNIVASの統括のもと、各大学には学生アスリートに対する教育の充実や、大学スポーツの意義を社会に示していくことが求められる。しかし、現実には「学業と競技活動の両立」や「キャリア支援」をはじめ、解決すべき課題は山積している。

 こうした政策的動向の中で、今後の重要な論点となるのが「大学」における学生アスリートの位置づけである。すなわち、アカデミズムを体現する大学において、「スポーツに秀でた学生の養成」はいかなる意味を持つのだろうか。さらにいえば、大学はこうした学生の養成を通して、いかなる社会的役割を果たしているのだろうか。

 そこで本研究が手がかりとするのが、能力に基づく社会的地位の選抜・配分を表す「メリトクラシー」という概念である。本研究では、アスリートとしての競技実績を評価して選抜する「スポーツ推薦入学試験制度」に焦点を当て、その制度の拡大と帰結を「メリトクラシー」の視点から分析する。これによって、日本の大学スポーツをめぐる「スポーツメリトクラシー」の実態を詳細に明らかにしていく。

著者関連情報
© 2019 一般社団法人 日本体育学会
前の記事 次の記事
feedback
Top