2015 年 30 巻 3 号 p. 793-797
【目的】関節リウマチ(以下、RA)患者における、サルコペニア該当者の生活習慣の特徴を抽出する。【対象及び方法】外来通院中の RA患者208名を対象とした。骨格筋量は二重エネルギー X線吸収測定法(DXA法)により測定した。四肢の骨格筋量の合計を身長で除した骨格筋指数が男性6.87 kg/m2、女性5.46 kg/m2以下である者をサルコペニアと判定した。栄養素・食事摂取量は簡易型食事歴質問票(BDHQ)を用いて調査した。【結果】RA患者においてサルコペニア該当群は非該当群と比較し疾患活動性が高く、運動制限を指導されている者が多く、日常生活動作 (ADL)が低かった。栄養面では、カルシウム摂取量が少なく、乳製品の摂取量が有意に少なかった。【結論】RA患者におけるサルコペニア該当者では、運動制限、ADLの低下、乳製品摂取量が少ないことが特徴であった。