日本静脈経腸栄養学会雑誌
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原著
胃癌周術期における脂肪乳剤・アミノ酸・糖を含む末梢静脈栄養を活用した新しい栄養関連クリニカルパスの有用性と安全性に関する検討
田中 友理比企 直樹小菅 敏幸峯 真司布部 創也
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キーワード: 胃癌, 栄養, クリニカルパス
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2015 年 30 巻 5 号 p. 1137-1144

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抄録

【目的】胃癌術後早期は経口摂取が不十分のため、静脈栄養を併用した効果的な栄養管理が必要となる。胃癌術後に脂肪乳剤・アミノ酸・糖を含む末梢静脈栄養法を併用する新しいクリニカルパス(CP)の有用性と安全性について検討した。【対象および方法】胃癌周術期に新しい CPを使用した94例(新 CP群)と従来の CPを使用した91例(旧 CP群)を対象とし、パス完遂率、合併症率、術後在院日数、体重変化、栄養指標について後ろ向きに比較検討した。【結果】パス完遂率、合併症率、在院日数に差を認めなかった。脂肪乳剤連日投与を含む術後栄養管理で重篤な有害事象を認めなかった。新 CP群における術後1ヶ月の血清アルブミンの減少割合は有意に少なく、術後7日目の体重減少率も少なかった。【結論】胃癌術後に脂肪乳剤・アミノ酸・糖を含む末梢静脈栄養法を併用する CPは術後合併症の発生を増加させることなく、早期に栄養状態を改善し体重減少を抑制する可能性がある。

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© 2015 日本静脈経腸栄養学会
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