日本門脈圧亢進症学会雑誌
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総説
胆管静脈瘤の病態・診断・治療
高木 忠之入澤 篤志渋川 悟朗今村 秀道佐藤 愛佐藤 匡記池田 恒彦鈴木 玲渡辺 晃中村 純引地 拓人小原 勝敏大平 弘正
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2009 年 15 巻 2 号 p. 161-165

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抄録
異所性静脈瘤とは,食道,胃以外の部位に形成された静脈瘤と定義される.部位としては十二指腸,小腸,直腸など消化管に多いが,稀に胆道系にも認められる.基礎疾患としては肝外門脈閉塞症が多く,症状としては静脈瘤自体による閉塞性黄疸を起こすことがあるが,静脈瘤出血はきわめて稀である.胆管静脈瘤の発生には,paracholedochal vein,epicholedochal veinといった二つの静脈系が関与しており,多くは求肝性の血流が静脈瘤形成に関わる.MDCT,EUS,ERCP時のIDUSにて血管(側副血行路)による胆管の圧排所見がみられれば診断は容易である.静脈瘤に対する根治的治療法は確立されておらず,各種症状に対して対症的に治療が行われることが多い.閉塞性黄疸に対しては経乳頭的な胆管ステント留置が有用とされている.門脈圧亢進症患者が閉塞性黄疸を呈した際には,本病態を念頭に対処することが必要である.
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© 2009 日本門脈圧亢進症学会
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