日本門脈圧亢進症学会雑誌
Online ISSN : 2186-6376
Print ISSN : 1344-8447
ISSN-L : 1344-8447
原著
門亢症に対する生体肝移植における部分的脾動脈塞栓術(PSE)
谷合 信彦吉田 寛平方 敦史川野 陽一柿沼 大輔神田 知洋真々田 裕宏秋丸 琥甫田尻 孝
著者情報
ジャーナル フリー

2010 年 16 巻 1 号 p. 7-12

詳細
抄録
部分的脾動脈塞栓術(Partial splenic embolization: PSE)は門脈圧亢進症の汎血球減少,食道胃静脈瘤治療など広く用いられている.今回,肝移植前後におけるPSEの位置づけを検討した.脾容量は術前PSE群では移植後44.6%,術後PSE群では42.3%とほぼ同様に縮小した.PSEと肝移植を一連の治療と考え,全治療と定義した.血小板数の変化率を全治療1年後において比較すると,術前PSE群は3.21倍に増加したが,術後PSE群は1.58倍にしか増加していなかった.シャントを有する症例では術前PSEにて術中術後のグラフト門脈血流量低下を予防した.移植のみでは十分に回復されない脾機能亢進症に対してPSEを追加施行することで更に改善が得られた.また,術前PSE施行はシャントを有するsmall-for-size graft対策になりうる可能性があると思われた.
著者関連情報
© 2010 日本門脈圧亢進症学会
前の記事 次の記事
feedback
Top