日本門脈圧亢進症学会雑誌
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総説
B-RTOにおけるportopulmonary venous anastomosisについて
山上 卓士吉松 梨香三浦 寛司粟井 和夫
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2014 年 20 巻 2 号 p. 108-111

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抄録
Portopulmonary venous anastomosis(PPVA)は門脈圧亢進症により発達する側副路の一つである. 出現頻度は1~33%と報告により差がある. right-to-leftシャントであるため, 胃食道静脈瘤の治療の際に静脈瘤内に注入された塞栓物質や硬化剤がPPVAを通過するとsystemic embolizationが生じる可能性があり, 術前に十分検索しておく必要がある. バルーン閉塞下逆行性経静脈的塞栓術の際にPPVAを認めた場合, systemic embolizationの予防策として, ①PPVAを塞栓する, ②PPVAの分岐部を超えた胃静脈瘤側までバルーンカテーテルを進めてから硬化剤を注入する. などの対処法がある.
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© 2014 日本門脈圧亢進症学会
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