日本門脈圧亢進症学会雑誌
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症例報告
難治性腹水を有する肝細胞癌合併肝硬変に対し, 経頸静脈的肝内門脈静脈短絡術後にラジオ波凝固療法を施行した2症例
町田 卓郎堀田 彰一
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キーワード: TIPS, liver cirrhosis, RFA
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2014 年 20 巻 4 号 p. 225-229

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抄録
難治性腹水を有する肝細胞癌合併肝硬変に対して経頸静脈的肝内門脈静脈短絡術(transjuglar intrahepatic portosystemic shunt : 以下TIPS)施行後にラジオ波凝固療法(radiofrequency ablation : 以下RFA)を施行し, 良好な治療経過を得た2症例を経験した. 症例1は61歳男性. アルコール性肝硬変にて他院通院中, 食道静脈瘤の増悪, 難治性腹水にて紹介入院. 大量の腹水, 食道および胃静脈瘤, 肝S8に径8 mmの肝細胞癌を認めた. 内科的治療にも反応せず, 門脈圧の低下を目的に部分的脾動脈塞栓術(partial splenic embolization : 以下PSE)を施行. その後, TIPSを追加した. TIPS後腹水, 食道および胃静脈瘤は消失. 肝S8の肝細胞癌(Hepatocellular carcinoma : 以下HCC)に対してRFAを施行した. 症例2は49歳男性. アルコール性肝硬変, 反復する門脈血栓症にてワーファリン内服中であった. 難治性腹水のため入院. 門脈本幹の血栓とS8に径8 mmの肝細胞癌を認めた. TIPSを施行し, 腹水は減少し門脈血栓症も消失した. 肝S8のHCCに対してRFAを施行した. 2症例とも現在まで再発なく経過観察中である.
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© 2014 日本門脈圧亢進症学会
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